日東醸造 「食」の達人たち 料理人イガリが行く
食のエッセイ 猪狩氏のとっての「食」について、お話をお聞きしました。
猪狩氏とは!?
食のエッセイ
第1話
第2話
第3話
おうちで食べる旬
季節のレシピ
店舗ご紹介
〜第3話 旬の野菜料理で、季節を感じてほしい〜
 一般的に冬を代表する野菜といえば、白菜、大根、蕪、芋類です。特に根菜類は、食べると身体が温まるということもあり、冬にはもってこいの野菜です。冬野菜は全体的に甘味が多いので、野菜そのものの味にこだわりたい私は、調味料はできるだけ控えめにと心がけています。日本列島は南北に長いので、野菜の旬は南から順に北上します。例えば、今一番美味しいのは蕪だと思います。また同じ蕪でも、加賀・京都・青森・千葉など風土、気候、生産者のこだわりによって、味や食感が違ってきます。そうなると当然、合わせる食材や味付けも変わってきます。私が最も興味深いのは、昔ながらの野菜の種類や味を頑固に守り続けている京野菜です。私自身も奇をてらうことなく、あくまで上質でオーソドックスな食材にこだわり、その持ち味を引き出すことを心掛け続けたいと思っています。「変わらない」ことって確かに大変ですが大切なことだと思います。私は「知仙」に立ってから23年になりますが、その頃からの多くのお客様は、今でもお孫さんや曾孫さんを連れてご来店いただいています。そんなお客様に『この季節に「知仙」に行けばあの料理が食べられる』と思っていただければ最高ですものね!
 最近では、野菜嫌いの子どもが多いといいます。でもそれは、美味しい野菜料理を食べたことがないからではないでしょうか?また、スーパーなどには、1年中並んでいる野菜も多く、旬を知らない親も子どもも増えているそうです。ついこの前にも、常連のお客様がお子様を連れて来店され「野菜を食べないで困るんだよ」とおっしゃいました。私は「野菜のどこが嫌いなの?」と聞いてから料理を作ってみました。そして、あえて野菜を使った料理を出してみたところ、「美味しい」と食べてくれました。もちろんご両親はびっくりして目を丸くされていました。子どもが嫌うのは野菜の臭いだったり、食感だったりします。本当に良い旬の野菜は、子どもたちが嫌う臭いはなく甘味があります。また食感も料理の仕方で変わります。せっかく四季のある日本に生まれたのに、季節ごとに美味しい旬の野菜が食べられないのでは、あまりにももったいない…。野菜本来の旨味を知れば、もっと野菜好きの子どもたちも増えるはず…。大人の方々にも子どもたちにも、「知仙」の野菜料理で季節を感じ、ほっと和んでいただけたら嬉しいですね。
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