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現在、東京・六本木にある串揚をメインにした日本料理店「知仙」で、料理長として采配を振るわれている猪狩さん。
少年時代から料理を作ること、食べることが大好きだった。「小学生の頃、 家の近くにあった小さな畑で野菜を作っていて、それで料理してましたね」と いう彼は、茨城の田舎で生まれ、高校卒業後は何の迷いもなく料理人の道に進んだ。 以来、31年間、日本料理一筋に腕を磨いてきた。熱海の旅館、麹町の料 亭、銀座の割烹などで修業を積んだ後、「知仙」に。
そして今、この店に訪れる客たちが楽しみにしているのは、串揚もさること ながら、その合間合間にさり気なく出される旬の野菜を使った煮物やおひたし。なぜなら、その一品一品からは、彼が素材そのものを大切に、しかも愛情をもって調理していることが確実に伝わってくるからだ。 「野菜って、脇役っていうイメージがあるでしょう。でも、僕の料理はすべ て野菜が主役なんです」と、誇らしげに語る。その最大の理由は、きっと幼少 のころに食べた露地物の野菜の味、そのおいしさを彼自身の舌が記憶していた からだろう。
手間を惜しまず、しっかりと素材の味が活きた料理を作りたい。「近頃、さ らに薄味になってね...」という猪狩さん。その中に込められた思いやこだわり、 そして旬の野菜の選び方や扱い方、味付けのコツまで、じっくりと伺うことにしよう。 |
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