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| 自然食の道を極めたい。その一心から、私、佐野が、ついに足を踏み入れた足助での農業修行生活。汗と泥にまみれながら、山のてっぺんで発見した食の原点を、皆さんに熱き想いと共にお伝えします!! |
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そもそも、なぜ私が自然食の販売を始めたのか。きわめて当たり前のことだが、人間だけでなくすべての生き物はセックスすることによって子々孫々つながっていく。そして、現状を生きていくためには、食が必要。だから、「食」と「性」が生き物の基本になるということ。まず、そこを押さえよう、と思った。そして、そういう生き物を取り巻く「環境」というものに目を向けた。
私どもがいまの仕事を始めた1973年当時、食は添加物や農薬などに汚染されていた。生き物の基本となる食が汚されているのはあまりにもおかしい。そのことに若き佐野正則は非常な憤りを覚え、そして始めたのが「黒怒」という会社だった。世の中の悪いものを色にたとえると「黒」。それに対して「怒る」。きわめて単純な発想だった。自分の幸せだけでなく、全体が良くなるために現状の悪いところを変えて、自分自身を成長させて、人間本来の暮らしを提案し、実際にそういう世界にする、というのが基本的な考え方。
そして食の安全について具体的な提案をするために自然食の店を始めた。次は、暮らしの提案。農業として稼がなくても、自分が食べるものぐらいは自分で作って、ある程度の自然環境のなかで暮らせる人間本来の暮らしを提案する。では、そういう暮らしをするには、どうしたらいいのか。つまり、いかに人々を農的な暮らしに引っ張り込むか。その仕掛けづくりを足助でやっている。「こういうところがありますよ」と紹介できるように活動しているわけだ。それがビジネスになるかどうかはわからないけれど、食の安全性の問題から、暮らし方の提案のどこまで踏み込めるか。それが、現在のうちの状況だ。われわれが始めた頃は、安全な食品を手に入れることが難しかったけれど、いまは簡単に手に入る。だから、安全性の部分は他に任せて、私たちはむしろ、食にしても本物の分野、文化的な面、もう一歩突っ込んで、人間の暮らし全体にわたる提案をしたいと考えている。
(・・・つづく)
●第9話は「まずは一度、農業を体験してほしい」についておおくりします。 |
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