 |
  |
 |
 |
| 自らを“無限責任社員”と称する野田氏が愛してやまない、蔵併設の直売店はまさにノダ・ワールド。そこは、訪れる人の五感を刺激し、彼の味噌づくりに対する考え方、職人たちへの愛情を心地よく伝えているギャラリーそのものです。 |
|
|
|
|
 |
従業員の働く姿を伝えたいと意識して見ていると、彼らが掃除しているときのデッキブラシのゴシゴシという音が音楽のように聞こえてきたりする。彼らは桶の横にいるだけで、絵になる。ふっと桶に触る仕草。そういうことを僕は伝えたい。蔵のやつらが、どんなに素晴らしいか。ハンサムだとか、賢いとか、そういうことではない。頭のいいヤツもいれば、登校拒否してほとんど中学校行ってないようなヤツもいる。それが何年か経つと、顔つきがキリっとする。蔵の中にいると、顔は味噌みたいになって、味噌の匂いがする。決して香水の匂いなんかしない。でも、彼らが職人になっていくプロセスはどれだけカッコいいか、男を感じさせるか。味噌を作り上げていく過程で、それぞれの役割があって、それを的確にこなしている姿は本当にカッコいい。それを、僕なりに表現して、人に伝えたいと思っている。
その彼らのカッコよさは、味噌が教えてくれる。味噌は媒体だ。僕は味噌を通してでしかいろいろなものが見えないけれど、味噌の向こうに全てが見える。蔵の中で働いている人の人生が見える。もしかしたら、傍から見ていると、蔵の中は空気が止まっている世界かもしれないけれど、そこでは着実に命が動いている、変化している。毎日その中にいる者でなければ感じることができない変化。そういうことも発信していきたい。
こうして、仕事は大嫌いだと言っていた人間が、自分の仕事をつくり上げてしまった。唯一、僕の利点は、僕の仕事は僕が決めることができるということ。それが、無限責任の代わりに僕が得ていること。もっと言えば、いまからゴルフ行こうと思ったら行ける立場だということ。でも、自分がこの中で存在して何かをやらなくてはいけないのなら、楽しく仕事をしたい。どうやったら楽しくなるんだろう。僕にとって面白い世界とは。それをどうやってつくっていくか。そして、その中にみんなを巻き込んでいきたい。
(・・・つづく)
●第12話は「蔵の森小学校計画」についておおくりします。 |
 |
 |
|
|
|
| Copyright(C)NITTO JOZO.Inc.All RightsReserved |
| |
|