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| 自分の子どもに食べさせたい豆腐をつくればいい。それに気づいて以来、コツコツと積み上げてきた“いしかわ流”の価値観を、21世紀「マインドの時代」にあるべき日本の農業から経営者像に至るまで、さまざまな観点から紐解きます。 |
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スマシ粉を使った豆腐が本当に自分の子どもたちに食べさせたい豆腐なのだろうか。少なくとも自分は食べたくない。国産大豆とニガリを使った豆腐が美味しいというなら、僕はそれを食べたい。じゃあ、作ってみよう、と思った。ところが、じいさんはすでにいないし、親父はスマシ粉で作っていた世代だから作り方がわからない。難しくて、試行錯誤の時期があった。
というわけで、こだわりをもって豆腐を作り始めた動機というのは、要するに、自分が食べたい、自分の子どもに食べさせたい、ということ。子どもが生まれたことは、非常に大きな転機になったと思う。
ところが、国産大豆とニガリ使った豆腐を作っても、値段が高いし、売れない。売れなくて困っている頃、たまたま地元のマスコミの取材を受けることになった。それは非常に偏見に満ちた取材で「大学卒の豆腐屋がいる」という記事になった。大きなお世話だと思ったけれど、記事を書いた人にとっては、ある意味で新鮮だったようだ。「石川の作る豆腐はうまい」とどこかで聞いたらしくて、そのうまさの裏づけが「学士さまだから」ということだったらしい。すごい頭の構造してるなあと呆れたけれど、そんなわけで、小さな記事が出た。
(・・・つづく)
●第14話は「みながうちの価値観に共鳴してくれた」についておおくりします。 |
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