つけもの講習会を通じて地域社会や子どもたちと接し、食文化継承のために日々奔走する“つけもの先生”。彼の食に対する哲学もまた、じっくり漬け込まれた、奥深い味わいが特長です。
 「地産地消」を推進しようということで、私は「お宝物産研究会」というものに参加している。活動の一例として、愛知県西尾市で開催される「抹茶フェスティバル」では会としてブースを出し、さまざまなアピールをしている。例えば、ブースには食のメーカーの人たちが集まり、自分たちの考えや思いをみなさんに伝えている。商品を売るだけでは面白くないから、その背景なども伝えようというのが狙いだ。また、地元の人たちには自家用で作っている無農薬の野菜を出品してもらい、どうやって作っているのかをお客さんたちに見てもらっている。
 自分たちが普段食べているものがどういう状況になっているのかは、実際に生産者たちから話を聞かなければ見えてこない。その地域の田んぼや畑のことを知らないから、みんないい加減な食べ方をしてしまっているのではないだろうか。今の社会システムでは、お客さんという立場になった時、ものは昔よりも速く動くようになったが、それにまつわる詳しい情報はほとんど伝わってこない。そこには、まさに人が介在していないのだ。だから、人と人をつなげるような仕組みが必要だと思う。その仕組みづくりは本来なら行政が担うものだと思うのだが、実際はなかなかできていないから、ここはひとつ、私たちがボチボチと地道に、農家の人や生産者と消費者をつなげるような活動をしていきたいと考えている。
(・・・つづく)
●第4話は「自分でやってみる」についておおくりします。

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